2024.08.19
「シゼンに心地いい、ワタシに心地いい」をコンセプトにするイオンレイクタウンは、太陽光発電や壁面緑化、バリアフリーなど、環境や人に優しい取り組みをする国内最大級のエコ・ショッピングセンターです。今回はイオンレイクタウンの3店舗を訪ね、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた取り組みをご紹介します。
「肌や心に、おいしいものを。」をコンセプトに掲げ、ナチュラル&オーガニックコスメを中心にしたセレクトショップ「コスメキッチン」。配合成分や環境への配慮など、独自の基準をクリアしたスキンケアやインナーケア、ハーブティー、洗剤など、世界各国からよりすぐられたアイテムが並びます。SDGsに関連した同店の取り組みを、髙田店長に教えていただきました。
髙田店長
コスメキッチンでは、「可能な限りオーガニック原料や天然由来原料を使う」「製品の動物実験を自社又は第三者においても実施していないもの」など、セレクト基準(約束)があります。その一つに「パッケージには環境に配慮した素材を使う」があります。
この4月、自然由来の素材とインキを使ったギフトラッピングがリニューアルしました。適切に管理された森林に由来するFSC認証の紙を使い、カラーリングには植物性由来にこだわったベジタブルインキを採用しています。環境負荷の観点から過剰包装に配慮し、ショッピングバッグとギフトボックスの両方の機能を兼ね備えているのもポイントです。
また、コスメキッチンブランドの化粧品の外箱には、紙専門商社「竹尾」と共同開発したオーガニックペーパー「コスキチペーパー」を使っています。この紙は製造の過程で薬剤をほとんど使わないサステナブルな紙。パッケージだけでなく、社員の名刺やショップカードにも使っているんですよ。
お店での取り組みとしては、コピー用紙の裏紙をメモ紙にして紙ごみを減らしたり、レシートはできるだけ針を使わないホッチキスを使ったりと、私たちのできることから始めています。個人的にはエコバッグを持ち歩き、水筒を使うようにしています。
夏場は冷たい飲みものだと体が冷え、疲れやすくなるので、パウダータイプのジンジャービアを溶かしています。発酵ジンジャーのスッキリとしたのどごしと、ショウガの成分が体を内側から温めてくれるので、夏の冷え対策としてお気に入りです。
今後は、親子でバスボムを作るワークショップも計画中。好きな香りのエッセンシャルオイルと塩を混ぜて固めるだけと簡単なので、参加しながら、環境について考えるきっかけになってくれたらうれしいですね。
久世福商店は、“和”をテーマに全国の厳選されたこだわり食材を提供する「ザ・ジャパニーズ・グルメストア」。目利きのバイヤーが自らの足で探し歩き、見つけた名産や珍味、地酒、お菓子などが店内に所狭しと並び、新しい食材との出会いを楽しめるとお客さまから人気です。食べることが大好きという佐藤店長に、久世福商店の取り組みをお聞きしました。
佐藤店長
フレークやドレッシングなど、久世福商店の商品にはガラス瓶が多く使われています。ガラスは砂から作られ、人にも地球にも優しい天然素材で、品質劣化が少ないのが特徴。何度でもリサイクルでき、環境負荷が少ないためガラス瓶を採用しています。
食品メーカーとしての「作る責任」を果たすため、フードロスの削減にも取り組んでいます。アウトレット店舗が全国に16店舗(24年7月時点)あるほか、一部の店舗では、賞味期限が近い商品や、ラベルがはがれてしまったといった訳あり商品を値引き販売しています。
また、商品が売れ残らないよう、仕入れや在庫管理に注意を払っています。店内には手前取りのPOPを掲示し、お客さまにも協力いただきながら一緒にフードロス削減に取り組んでいます。
日本各地の生産者さんと商品開発する久世福商店は、地域の応援にも力を入れています。過去には、能登半島地震で被害を受けた地元の工場や生産者さんを応援するフェアを開催中していました。また、島根県や奈良県とはパートナーシップ協定を結び、各県の県産材や食材を使った商品を販売しています。食を通じて地域の魅力をお客さまに伝えることが、地域の活性化につながると考えています。
長く愛されてきた地元の商品だけでなく、歴史は浅くても、新しいことにチャレンジする生産者も応援しています。これまで常温流通が難しいとされていた生原酒をすぐに瓶詰めし、氷冷貯蔵した「福松」は、ぜひ味わっていただきたい逸品です。
店頭では、紙製の買い物袋や、ギフト用には何度も使いたくなる巾着袋を用意しています。商品を包む緩衝材が必要かをお客さまに確認することで、資源を大切にする活動を推進しています。
私個人としては、エコバッグやマイボトルを使うようにしていて、最近は、昆布だしなどを持ち歩いて飲むようにしています。
店内の商品は一部試食もご用意していますので、ぜひ味わってみてください。試食することで、お客さまの好みにあった食品を購入いただけるため、フードロス削減にもつながっているのかなと思います。商品のストーリーや生産者の思いをお客さまに伝えることで、地域の魅力アップに貢献することも久世福商店の大切な役割だと思っています。
ワールドグループのブランドであるUNTITLED、INDIVI、TAKEO KIKUCHIなどを取り扱う「ワールドアウトレット」は、ファッション好きから家族連れ、カップルまで、自分らしいスタイルが叶うアウトレットストアです。この3月にリニューアルし、レディースやメンズ、雑貨など、お買い得なアイテムがいっぱい。店長の安藤さんに、SDGsの取り組みについて伺いました。
安藤店長
ワールドアウトレットを含むワールドグループでは、10年以上前からさまざまな取り組みを進めてきました。例えば、古くなったプラスチックハンガーを回収してリユースする活動や、仕入れ先で売れ残り、廃棄される雑貨を買い取って販売する取り組み、さらに、3か月に1度のペースで古着の回収を行っています。
また、ペットボトルからリサイクルされたポリエステル繊維や、服生地を裁断する際に生まれてしまう端切れを集め、品質基準を満たしたコットンから再生した糸を使って服を作っています。正直なところ、原価は上がってしまうのですが、アパレルメーカーとしての社会的責任を果たすために、サステナブルな服作りに力を入れています。
レイクタウンアウトレット店を含む一部の店舗では、不定期でB級品をご用意しています。B級品とは、試着の際にファンデーションが付いて汚れてしまった服、ボタンや飾りの一部が取れてしまった服など、通常の販売ができなくなった商品です。
これまでは、ほんの少しの傷や汚れでも廃棄されることが多かったのですが、少しでも地球環境に良いことができないかと考え、B級品の販売を決めました。ご自身で補修できる方や、服の状態を理解して買われる方が多いですね。
最近、ワールドアウトレットでは、服作りで生まれた残布やリメイクで使用しなかった服を活用した、タッセル作りのワークショップを開催しています。本来であれば廃棄されるはずの布が、かわいらしいタッセルとして生まれ変わります。
ワークショップでは、あらかじめスタッフが細く切った生地を、参加者に必要な長さに切っていただきます。初めて布を切るお子さんも多く、「生地って固いんですね」「デニムの裏ってこんな色なんだ」など、いろいろと発見があるようです。
「家の古着でしてみますね」と話すお母さんも多く、私自身も、着なくなった子ども服でフォトフレームを作り、その服を着ていた子どもの写真を飾っています(笑)。9月に開催されるレイクタウンのSDGsフェアにも参加するので、ぜひ遊びに来てください!
日々の暮らしの中で、何を選んで買うかを少し意識するだけで、私たちの身近なところからSDGsに貢献できそうです。9月13日(金)〜9月25日(水)には「ECO WEEK」を開催。友人や家族を誘って参加して、未来について一緒に考えてみませんか。